HOME 製品紹介 製品FAQ 在庫状況 通販 お問い合わせ メモリアルフィッシュ イベント情報


  Suzuki in Chiba Japan November 4th, 2006   

●ターゲットフィッシュ シーバス
●場所 木更津
●日時 2006年 11月4~11月5日
●テスト目的 シーバス 実験用ルアー


 現地でルアーの状態を見ながら
 調整が必要だったので急遽、木更津へ行きました。

 11月4日 現地に着いた時間が遅く、上げ潮を
 少しだけ狙いました。

 大塚氏 δのType-ゼロ (16.6g +-0.3g) プロトで
 キャッチ。

 Type-ゼロは藻がなければ、水深60~80cmを
 カバー出来るモデルです。


 ライブベイト δ Type-ゼロのプロトで

 Type-ゼロは着水リーリング後、即ヒットが多い。


 アップストリーム用のルアーをどのような形に
 持っていけば良いのかを考えながら、試作ルアーを
 作りました。それを調整しながら方向性を模索しました。

 方法① リップをつける。
    ② ルアーの形状で引き抵抗を持たせる。
    ③ ルアーのバランスで引き抵抗を持たせる。

 これらの試作ルアーを現地で調整などを行いました。


 簡易の木更津研究室? 


 簡易の水槽実験


 リップ付きの試作ルアーでもヒットはあるが
 δと比べるとバラシが格段に多い。
 リップ付きの試作ルアーで4連続バラシをしてしまいました。
 おかしいと思って、直ぐにノーマルのδを投げると
 74cmのシーバスが一撃ヒットしました。
 δを使っている時には、本当にバラシが少ない。

 理由を考えると多分このような事だと思います。
 リップ付きのルアーの場合、ルアーの引き抵抗で既にロッドの
 ティップが曲がってしまっており、シーバスがルアーを
 食い込んだ時にはロッドが曲がり込む部分がほとんど残って
 いないからだと考えます。
 引き抵抗が強いルアーを使う時ほど、ロッドには
 ”食わせのティップ” が必要になると考えられます。

 アップストリームでリップ付きの試作ルアーは
 使える事は使えました。また、ヒットもありました。
 しかし、動き自体はδから懸け離れた
 ミノープラグの動きです。どのように調整しようが
 リップ付きはミノーになってしまって、δの動きは出せなかった。

 カーペンターが普通に釣れるミノーを作っていては
 意味がない。
 δの動きから逸脱したリップ付きの試作ルアーは
 今回はお蔵入りです。

 他メーカーのミノーをしのぐミノーが出来れば
 その時は製品にします。

 



 11月4日 15バイト 6キャッチ

 リップ付き試作のバラシの多さからキャッチ率が低い。



 ルアーのバランスを変えてアップストリーム対応の試作δで
 キャッチしたシーバス

 釣れた条件はアップストリームでした。
 
 干潟で出来る潮流の方向と強さは、ルアーを引いてくると
 ルアーが受ける水流抵抗で理解出来ます。

 今回はテストなので無理やりアップ方向へ投げました。
 釣れる方法をあえて行わないテストの釣りなので
 釣果は・・・・です。

 この試作δは、干潟の中で起こる潮流のレベルでは
 『慣れれば使える』 と感じました。

 時間が無かったので、干潟でも河川の流れの影響が大きく
 出る場所でのテストはまだ出来ていません。

 アップストリーム対応の試作δはアップストリームでも動くように
 少し大きな動きでバランスによる引き抵抗を持たせています。



 アップストリームで獲れたシーバス65cm

 δの動きが基本になったアップストリーム対応の
 δをどのように作るかの方向性はだいぶん、見えてきました。

 アップストリーム対応のδの方向性は理解出来たので
 大塚氏と煮詰めていきます。

 



 δと他メーカーのルアーを競合した。
 ご協力頂いた小早川さん

 δがテストアングラーだけの妄想によって特別な物になっては
 いけないので、必ず他メーカーのルアーを同時に
 誰かが投げるようにルアーテストを行っています。
 場所もローテーションを行ってδが優位にならないように
 正確な実験を行っています。



 δの開発当初からδの動きに対して、『その動きは
 シーバスには良くないのでは・・・』 とよく言われました。

 巷では、『ルアーがストップした時にノーズダイブすると
 シーバスは釣れない』 と言われている様で
 雑誌か何かに書いてあった事を鵜呑みにしている方から
 このような指摘があったのだと思います。

 『ルアーがノーズダイブしたらシーバスは釣れない』 というのは
 間違いだと私は思います。
 私は30年以上ルアー釣りをやっていますが
 今まで ”常識のウソ” というものをさんざん見てきました。

 これについても、既に自分なりに検証しています。
 ノーズダイブが起こりやすいと言われている
 他メーカーのルアーで検証したのですが
 ルアーが急激にストップした時に見かけ上、ノーズダイブ
 
していますが、この見かけのノーズが下がるという動きを
 シーバスが嫌っているのでは無く
 他の要因をシーバスが嫌っていると私は
 考えます。ルアービルダーの観点からみると
 リップ抵抗が原因でルアーが急激にストップして
 水中で前のめりに暴れた状態になっている事が
 たぶん、良くない直接の原因であると考えます。
 
 ルアーは見かけでノーズダイブしているので
 それを原因とした間違った答えを出していると考えます。
 同じ現象を見ても誰もが真実を言い当てられるとは
 限りません。

 δはノーズダイブしますが、もし、ノーズダイブが駄目なら
 シーバスは釣れていないし、テストできちんとした釣果が
 出ないなら製品にしていません。

 受け売りの固定概念を持たない事が、新しい釣法を
 切り開く上で大変重要だと考えています。